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プロの塗装技能士に相談シリーズ vol.01:訪問販売業者の悪質な手抜き塗装

ご相談の経緯

訪問販売で外壁塗装を契約し、実際に施行をしてもらった後に手抜きが疑われる箇所が多数あり、不安を抱いた奥様から塗装職人宛に相談がありました。
実際にお宅を拝見すると驚愕の施行内容を目の当たりにすることになりました。

訪問販売業者に外壁塗装を依頼した理由

初めましてよろしくお願いします。(玄関横の外壁を見て)見た目はキレイですね。

いわゆる訪問販売で値引きの対象になるという塗料で施行してもらいました。選べる塗料の種類は限られていて、ただ塗料としては20年持つということでした。最初はその話通りに20年持つとは思いませんでしたが、色々話を聞いていくうちに20年持つような印象を受けました。それだけ持つのであれば高いお金を出しても良いかなという考えに陥りました。実際に契約をして施行した後に、曽根さん(協会理事・塗装職人社長)に話を聞いて確認してみると、(屋根とバルコニーも含めて)あちこちで施行が上手くできていないと思いました。

そこを是非実際に拝見させてください。

訪問販売業者の仕事をチェック

その後、(特に問題だった)水切りなどを含めて、施工業者には手直しには来てもらい、一応この水切りについては手直ししてもらいました。

元々はもっと粗かったんでしょうか?

この玄関横の水切りについてはまだ最終手直しをしてもらってません。最終手直しをしてもらった箇所はザラザラとしたものが沢山付着していた別の箇所の水切りです。

たしかに、手直しをしてもらった玄関横の水切りは特に変わったところはないですね。先に気になっている箇所を伺えますか?

玄関前のサイディング目地の隙間について、「空いてますけど良いんですか?」と業者に言うと、「特に影響は無いので大丈夫です。」という回答でした。つまり隙間が空いていても防水上の問題は無いという話です。気になることを言うと、性能で弁明されます。防水上の問題は無い、という風に。こちらは業者ほどの知識は無いのでその時点では「そういうものなのかな?」と納得してしまいました。

そうですね、目地は元々つなぎ目なので空いているものです。ただ見かけ上は気になりますよね。たしかに防水上の影響はありません。ただ、玄関前でよく目に付くので、お客様の中には気にされる方もいらっしゃいます。つまり、性能的には問題がなくても、見かけ上の問題があるということです。せめて、目に触れる機会の多い玄関周りくらいは隙間を埋めても良かったのかなと思います。一般的に他の部分では隙間を全て埋めることは無いはずです。会社にもよりますが、弊社では隙間が出ないようにできる限り塗料を濃く塗るようには心掛けています。

私が気になったのは、玄関横のサイディングなんですが、少し浮いているかと思います。ただ、これは私の見方が厳しいからかもしれません。さらに浮いてきてしまう場合はビス留めをしてから塗布するという方法もあります。

いい加減な養生

もちろん職人にもよるのですが、この水切りの処理は指が入る奥まで養生テープを貼ったほうが良いはずです。今回の業者はかなり手前で養生テープを貼ってしまっています。その方が楽だからです。養生も楽ですし、塗るのも楽なんです。突き詰めて考えた場合、天端からテープを貼ってやる方が丁寧な仕事と言えます。

最初に水切りが気になり、施行管理者に聞いた時はこの方法で問題ないという職人さんへの指示があったようです。もし直したい場合、このように沢山ついているザラザラとした余計な塗料を削らなければ手直しできないという回答でした。

経年した上で塗ってもらうということもあり「(水切り部分は)鉄部なので錆びないんですか?」と聞いてみたところ、外壁の防水は効いている(水を弾きやすい・流れやすい)という回答でした。外壁と素材が違うので取れないのかな?という不安があります。

削ればザラザラが取れないことは無いですが、この水切り自体を少し削ることになり痛めてしまいます。この場合はどちらかと言えば削らない方が良いかと思います。この処理は雑ですね。水切りは天端で養生テープを貼るべきだったと思います。

マスキングせずに吹き付けしたため、余計な吹き付け塗材が付着してしまった。

シーリングの難しさ

シールは次回塗装するときに打ち換えする予定ですよね?業者さんは15~20年持つと言っているかもしれませんが、シールは10年で限界のはずです。次回シールを打ち換えた際にはシールがツルツルになるはずです。今回は上から塗装しているためザラザラですが。本来サイディングは吹き付け塗装はあまり適さないはずです。キレイに処理されているとは思います。

先打ち・・・塗装をする前にシールを打つこと
後打ち・・・塗装後にシールを打つこと

どちらもメリット・デメリットがあり、それぞれのお宅に合った工事が必要です。

吹き付け塗装の向き不向き

塗装の重さについては曽根さんにアドバイスを受けたので聞いてみたところ、上は一回しか吹き付けしないタイプで、下地は弾性があるものでヒビが入りにくいという説明がありました。面積に対する重さとしてはローラーで施行する場合と同じという回答でした。

写真で見せて頂いたよりも、実物は重さがあまり感じられません。ただ、サイディングは元々ツルツルしていて(モルタルのようにザラザラしていない)、チョーキングでシーラー(下塗り)をブロックしてしまい、剥がれやすい性質があります。ですので、厚い塗膜になりがちで良くないと思いますが、今回の塗膜は厚くはないようです。

今回のようにサイディングに対して吹き付け塗装はあまりお勧めできません。模様や柄を付けるための重くなってしまい、剥離の可能性が高くなります。

また、塗膜が硬いためシールとの膨張率が異なり、結果的にひび割れを招く可能性が高まります。

なお、次回の塗り替えの際には再度吹き付けしないと、目地がツルツルになってしまい雰囲気が変わってしまうというデメリットもあります。

刷毛目の強さ

家の裏側の水切りについては刷毛目が気になっています。

なるほど、これは刷毛目が強すぎです。粗いですね。なぜこんなに傷がついているんでしょう・・・

ザラザラが多かったので削って直してもらい、もう一度ローラーで塗ってくれたとのことです。素人仕事のように感じました。塗装前に汚れを落とさずに処理してしまっているので一層汚らしい感じになっています。昨日の提案ではこの後にシンナーなどでキレイに取りましょうという話にはなっています。

細かいことですが、削れている部分があるのでこれでは錆びてきてしまいますね。厳密に言うとシンナーではなくサンドペーパーが適しているはずです。おそらくマジックロンのような粗い金属のたわしで処理してしまったので傷になっているのかと思います。そうではなく、サンドペーパーで処理してもらった方が良いかと思います。

研磨時の傷に加えて、塗膜が縮れているようにも見えます。

施工時に出るゴミの処理

(地面を見て)ゴミが沢山落ちていますね。

はい。あまりにも酷かったのでそのままにして、昨日、施工管理技士の方に見てもらいました。掃除せずに完了と言われても・・・

たしかに、職人からすると砂利なので掃除しづらいという部分はあります。ただし、これは酷いですね。雑だと感じます。

近隣のお宅への配慮

この時、私たちを施工業者だと思ったお隣さんが「おいっ!××って人から全く連絡が来ないじゃないか!!」と怒った様子で話しかけてきました。

お話を聞くと吹き付けの際に塗料が隣家にもかなり飛散してしまったようで、それを落とす工事の日程を施工業者に連絡しているそうです。

しかし、業者は「担当から電話させます」というだけで、何日も連絡がなく、真っ当に対応しているとは到底思えない状況のようでした。

塗料がお隣の屋根に付いてしまったようなんですね。一応掃除はしてもらいましたが、結局拭きましたと言っても跡が残ってしまっています。そもそもこちらとしては、元のキレイな状態に戻してくださいという意味で伝えているんですが。

飛んでしまうと、削るかシンナーで拭くので跡が残ってしまうものなんです。

そんなに厳しいことを言っているつもりはありません。そもそも今よりは少しでも良くするために見てもらっているわけですが、チェックが甘かった同じ施工管理技士さんに見て頂いても・・・屋根の施行は実際に見ることができていないので、それも不安に思っています。

施工管理技士(セコカン)と一口に言っても、実は塗装技術に関する知識は素人の方と大差ありません。一般的な建築全般の広く浅い知識はありますが、塗装技術に関しては分からないはずです。現場の職人のように十分な塗装技術や知識があるわけではないのです。ですので、セコカンだからと言って過信は禁物です。

サイディングの浮き

ここのサイディングですが、実は浮きが出ています。

たしかに浮いてますね。ひょっとしたら下地から浮いている可能性もあります。

現場の職人さんに塗装してもらった際に聞いた時には、下地が無かったので打てませんでしたと言われました。昨日の施工管理技士さんは、今処理すると割れてしまう可能性があるということで、今はそのままになっているという回答でした。

これは塗装前に処理しなければいけません。大きく開いてしまっています。胴縁もありますし、塗装前にビス留めするべきだったかと思います。余談ですが、通気口周りの養生も粗いです。

はい、かなり開いてます。下地が無かったから打てなかったという報告も相談も全くありませんでした。先に穴を開けてゆっくりやれば留められそうだという話を昨日のセコカンさんがしていて、一応修理が入る予定にはなっています。最初に気づいた時には驚きました。

門扉

職人さんや門扉支柱の構造によっては今回のような施行になることもありますが、基本的には門扉支柱にはビニールを被せて全て養生するはずです。外見を加味すると今回のケースでは全て養生すべきだったと思います。

更に言うと、外壁側以外の部分にも塗料がはみ出してしまっているので粗い仕事になっています。

門扉支柱の養生が甘く、支柱の外壁側が塗られてしまっています。
今回のケースでは門扉を開いた際に外壁側が見えるので塗らない方が外見上良いかと思われます。

ベランダの防水工事

ここの切れてしまっているところは補修してもらいました。

室外機の裏にも塗料が付着してしまっています。養生が問題ですね。エアコンホースにも付着してしまっているので。

室外機については「大丈夫ですか?」と聞いたら「大丈夫です。」という回答でした。見た目の問題という口ぶりで、エアコンに関しては購入してから2~3年しか経っていませんが、「だいぶ経ってますよね?」ということも言っていました。

たしかに(機能上の)問題はないかと思います。ただ、このように見えない部分の作業が雑だと他の見えない部分の作業も雑だと考えざるを得ません。

ブロックには(塗料が)付着していないですね。ブロックに塗料を塗った後に新しいブロックに変えたということですかね。

はい。(塗料は)取れますと言っていましたが、不安そうな顔をしていたら「新しいのぐらい買いますよ」という回答でした。そういう問題ではないんですよね。最初からブロックを除けてから着手するなど、丁寧な作業をしていれば問題になることはありません。そのような回答をしてくる職人さんだったので不安が募るばかりでした。

排水溝のフタは買ってもらったんでしょうか?掃除したんでしょうか?

掃除して戻ってきましたが、ちょっとガタガタしてしまっています。

なるほど、一緒に塗ってしまったんですね。

ここについても補修した方が良かったかと思います。雑に処理されてしまっています。

施工管理技士さんは「ちょっと変わったやり方ですね」と言っていました。

ここは見かけ上、塗った方が良いですね。トップコートもはみ出してしまっています。見えるところに飛び出てしまった場合は直すべきです。

雑になってしまった箇所は後から直してもらえれば良いのですが、きちんと振り返りもしていない施行になってしまっています。

ずさんな工事

(このように見えずらい箇所の作業が甘いと)下塗りなどの全く見えない箇所の作業がきちんとされているのかが心配になってしまいますよね。

こちらが「チェックしてください。〇〇してください。」と事前に言ってもらえればしました、というような弁解をされるんですが、そもそも信頼して依頼しているわけなので、まさか施工後にこんなにずさんな作業になっているとは気づきませんでした。こちらが全てチェックして指摘しないといけない、ということにも違和感があります。

これは業者視点になってしまいますが、おそらく日数に余裕がなかったのかと思います。手間と時間と費用のバランスの問題ですね。ですので、職人は大急ぎでやるしかなくなり、やっつけ仕事になってしまったのだと思います。

強いて言うならああいう所(軒裏角)もダメですね。分かりますか?

あれはほとんど(塗料が)入っていないということでしょうか?

そうです。塗料が入っていません。

ここの角がカリカリになってしまっているのはなぜでしょうか?

あれは元が傷んで荒れてしまっていたんですね。ですので、下地を削ってから塗装した方が良かったのかと思いますが、目に余るほどでもありません。

(塗装の)ラインが壁と平行になるはずがそうなっていませんね。全体的に時間が無い中で施行したということがよく分かります。

ISOについて

品質を担保するために会社としてはISOを保有しているみたいです。ISOは取得するのが大変というイメージがあり、信用してしまいました。

ISOは手間と費用を掛ければどのような会社でも取得することができます。品質管理を掲げていますが、ISOを保有していることが塗装技術があるという裏付けにはなりません。今流行っていますし、注意深くなる必要があるかと思います。

主人と業者選びをする中でISOを持っているかどうかを信頼できる会社かどうかの基準の一つとして見ていました。(フタを開けてみると)あまりにもずさんだという事が分かりました。

期待値が高かっただけに、ギャップの激しさを目の当たりにすることになりましたね。

今後の不安

訪問販売だったので、そもそもレベルが高くはないとは思っていました。(実際に施行してみて)あまりにもこちらの事を考えていなくて、心配になるような作業内容ですし、保証は5年となっていますが例えば保証期間を少し過ぎて何かあった時には、瑕疵があったら相談できるということですが、色々チェックした後に瑕疵があったとしも業者に瑕疵と取ってもらえるかが分かりません。

もしそうなってしまえばこちらは実費でやるしかなくなってしまうので不安になります。支払いをする際にもう一度話そうと思います。

塗膜が剥がれるようなことは無いかと思いますが、目地や屋根は気になるところです。

本当に心配です。施行が終わって足場が取れて、ウキウキするどころか心配事がさらに増えることになってしまいました。周りの人に言いづらいし、今回の業者さんをおすすめすることなんかもちろんできません。

契約までの経緯と訪問販売で契約した理由

最近ようやく気持ちが落ち着いてきました。内心ではこれで大丈夫なのかな?と思っていましたが、主人は台風に備えて早くやってしまいたかったようなんです。ですので、ある程度の折り合いを付けてすぐに施行してもらうという流れになりました。

主人と話し合って、色々分かっているし大丈夫だろうと契約に関しては任せきりにしてしまったところもあります。早くやるとなると相見積もりをしている時間がなくなり、他の業者には話を聞きませんでした。自主的なリサーチと周りの意見をもっと聞いて、すぐに契約しない方が良かったと思います。

先ほどの話にもあったようにISOなど色々な要素を加味して旦那さんが業者を信頼して契約したんですね。(契約を)急いだのは今回の業者に詳しい話を聞く前から早く施工したいと考えていたんでしょうか?それとも業者さんから話を聞いた結果、早くするということになったのでしょうか?

去年の台風被害がこの地域一帯で大きかったので心配になり、秋までには終えたいという気持ちがありました。また、主人としては同じ年数のご近所さんがすでに終えてしまっているという焦りも強かったようです。

10年目の際に一時期良く調べていたんですが、今回はもう15年目ですし、やらなければいけないなと思い、最近は周りにどうしよう?と相談していました。詳しく話を聞こうかなと思っていたところに、近所に営業周りをしていた業者さんに名刺を頂いたという流れです。

私が動かないと(事態が)進まなかったというところもあります。契約した後に「ここの会社、どうなんだろうね?」と不安になり、インターネット上の評判を調べてみたら、良い意見も悪い意見もあり、主人としてはやってみないと分からないし、期日の意識が大きかったはずです。

今回の施工会社しか見積もりは取らなかったのでしょうか?

5年前に訪問販売が来た時に見積もりを取ったことがあります。

(今回は)他に見積り取らせないような形で、例えば(工事の)モデルや足場代無料など、魅力的なことを言われたんでしょうか?

主人の方が色々詳しいかなと思ってたので大丈夫かな、と考えてしまいました。多少リスクが高いのはしょうがないという話をして、主人の中では折り合い付けていたようです。

訪問販売は営業の百戦錬磨ですからね。ありがとうございました。